一般社団法人 パソコン3R推進協会

平成21年度の使用済みパソコンの回収リサイクル実績は654千台
平成22年7月21日

一般社団法人 パソコン3R推進協会に参加する会員企業が、平成21年度にリサイクルを実施するために回収した使用済みパソコン(ディスプレイ装置を含む。以下同じ。)は、前年度比95.1%の654千台となりました。このうち、家庭から廃棄されたパソコン(家庭系パソコン)は堅調で前年度比101.3%の323千台でしたが、法人から廃棄されたパソコン(事業系パソコン)は前年度比89.8%の331千台となっています。
また、製品リユースのために回収したパソコンは、家庭系パソコン、事業系パソコンともに前年度実績を20%強下回り、前年度比77.4%の140千台に止まりました。

  リサイクル
(再資源化処理)
製品リユース 回収合計
家庭から廃棄されたパソコン
(家庭系パソコン)
323千台
(101.3%)
29千台
(75.7%)
352千台
(98.5%)
法人から廃棄されたパソコン
(事業系パソコン)
321千台
(89.8%)
111千台
(77.9%)
442千台
(86.5%)
合計 654千台
(95.1%)
140千台
(77.4%)
795千台
(91.4%)
( ):前年度比 

リサイクルのために回収されたパソコンをそれぞれ製品カテゴリー別にみると、家庭系パソコンでは、ノートブック型パソコンと液晶式表示装置(液晶ディスプレイ)の増がデスクトップ型本体およびブラウン管式表示装置(CRTディスプレイ)の減を相殺し、前年度実績を上回っています。これに対し、事業系パソコンでは、ブラウン管式表示装置が一気に前年度の半数近くにまで落ち込み、液晶式表示装置の増大を上回った他、デスクトップ型本体に加えてノートブック型パソコンも前年度実績を多少下回りました。回収重量では更に大きな落ち込みとなっていますが、これも重量の大きなブラウン管式表示装置の減少幅が大きかったことによるものです。

  家庭系パソコン 事業系パソコン 合計
台数 重量 台数 重量 台数 重量
デスクトップ型本体 111千台
(96.9%)
1,270トン
(100.2%)
131千台
(95.4%)
1,349トン
(97.4%)
242千台
(96.1%)
2,620トン
(98.7%)
ノートブック型パソコン 71千台
(114.9%)
242トン
(114.5%)
79千台
(92.7%)
256トン
(96.0%)
151千台
(102.1%)
498トン
(98.0%)
ブラウン管式表示装置 74千台
(80.3%)
1,268トン
(78.8%)
41千台
(53.8%)
596トン
(50.1%)
116千台
(68.3%)
1,865トン
(66.6%)
液晶式表示装置 65千台
(133.8%)
496トン
(135.3%)
78千台
(115.8%)
411トン
(95.9%)
144千台
(123.4%)
907トン
(114.1%)
合計 323千台
(101.3%)
3,277トン
(94.8%)
331千台
(89.8%)
2,614トン
(79.9%)
654千台
(95.1%)
5,892トン
(87.6%)
( ):前年度比 

リサイクルのために回収された事業系パソコンが減少した要因は、事業系ユーザが廃棄処理費用を極力抑えるために廃棄処理には廻さず、有価品として資源回収業者等に売却する傾向が強かったことが考えられます。加えて、事業系パソコンのうち、デスクトップ型本体およびノートブック型パソコンについては、事業系ユーザの多くが、Windows7が平成21年10月に発売されたものの、景気低迷の影響から直ぐには現有パソコンの買換えに進まず、買換えに伴う排出が減少したことがあると推察されます。

次に、製品リユースのための回収は、家庭系パソコン、事業系パソコンともに大幅な減少となりましたが、その理由の一つは、海外における旺盛な資源需要に支えられ、非常に活発な活動を見せた資源回収業者等に家庭や法人から使用済パソコンが多く流れたことが考えられます。

  家庭系パソコン 事業系パソコン 合計
デスクトップ型本体 9千台
(75.6%)
34千台
(68.2%)
43千台
(69.6%)
ノートブック型パソコン 9千台
(75.9%)
39千台
(82.0%)
49千台
(80.7%)
ブラウン管式表示装置 0千台
(0%)
4千台
(94.3%)
4千台
(94.0%)
液晶式表示装置 10千台
(75.7%)
33千台
(83.1%)
43千台
(81.3%)
合計 29千台
(75.7%)
111千台
(77.9%)
140千台
(77.4%)
( ):前年度比 

また、パソコンメーカーは、差別化を図るため、製品保証を付けるなど、高付加価値(高価格)戦略を採用していますが、新品パソコンの価格下落により中古パソコンとの価格差が縮まり、また、windows 7の登場で個人ユーザの関心が新品パソコンに向かったことによって、パソコンメーカーの得意とする高付加価値中古パソコンの需要が減少したことによるものと推測されます。

最後に再資源化実績を見ると、平成21度における資源再利用率は、いずれの製品カテゴリーにおいても法定目標値を大幅に達成しました。また、事業系パソコンが家庭系パソコンを上回っていますが、家庭から廃棄されたパソコンは一般に年次が古く、中古再生部品または資源として再利用することが難しい製品が多いことによるものです。

  家庭系パソコン 事業系パソコン 合計 資源再利用率
法定目標値
資源
再利用量
資源
再利用率
資源
再利用量
資源
再利用率
資源
再利用量
資源
再利用率
デスクトップ型本体 925トン
(100.7%)
72.8% 1,096トン
(95.9%)
81.2% 2,021トン
(98.0%)
77.2% 50.0%
ノートブック型パソコン 125トン
(121.8%)
51.7% 159トン
(99.1%)
62.4% 285トン
(107.9%)
57.2% 20.0%
ブラウン管式表示装置 915トン
(78.8%)
72.2% 475トン
(51.6%)
79.7% 1,391トン
(66.7%)
74.6% 55.0%
液晶式表示装置 333トン
(130.4%)
67.2% 302トン
(95.6%)
73.4% 635トン
(111.2%)
70.1% 55.0%
合計 2,299トン
(94.2%)
- 2,034トン
(80.0%)
- 4,333トン
(87.0%)
- -
( ):前年度比 

なお、会員の使用済みパソコンの回収及び再資源化実績については、各社ホームページで公表しておりますが、下記当協会ページからアクセスできます。

以上

  • 注)回収および再資源化実績には、当協会会員メーカー44社および日本アイ・ビー・エム(株)の実績、並びに当協会によるメーカー等不存在パソコンの自主回収実績を含んでいます。
  • 注)資源再利用率の詳細については、当協会ホームページをご参照ください。

※本件についてのお問い合わせは、当協会 神田まで(TEL: 03-5282-7820)お願いします。

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